「昭和三十年味の家」

　　　

巷では映画「ALWAYS　三丁目の夕日」がヒットしているらしい！
昭和三十年ブームと云われて、日本人が忘れてしまった大切な物が・・
何かあの頃の暮らしの中にはあったと・・・。

■今年の「東京人」8月号でも特集が「昭和30年代東京」・・
ー誰もが夢を持っていた時代ーのサブタイトルが書かれている〜
その時代を実体験してきた身には何か恥ずかしい気もするが〜
確かに現実は貧しく〜向かって来る新時代に対して・・
夢を抱かずには生きられなかった日々だった。

■祖師谷のウルトラマン商店街の通りに面してこの家はある、
まるで映画用のセットモデル家屋の佇まいそのものの〜
昭和三十年代頃の味付けがしっかり、さり気なく刻印されている。
玄関を囲む板塀の確かな造作に、裏の勝手口の蔓薔薇の草臥れぐあいに〜
建物の全体に時代色の五香粉を吹き付けた様な仕上がりの自然さに・・。

ー右隣りの駐車場に入り込み裏へと廻って行くと・・
　　　　　まばらに実った朱色の柿が顔をのぞかせてくれたー