「テニスコート冬の光り」

　

日暮れ間もない崖上の道を行くと軽快にポン！ポン！と弾ける音がする〜
覗きに行くとそこはテニスクラブの老舗「成城テニスクラブ」だった。

■ジュニア・テニススクール〜
背の高いコンクリート壁で囲われて内部は覗けない大人のメインコートではなく・・崖を一段下がった凹地に金網と植え込みで仕切られて造られたそこは・・見通しの出来る数面のコートが広がっている。

コート上では気合いのこもった声が飛び交っている〜
高い位置に設置された照明灯から発する光の網がコートの全域に・・
投げ広がって届き、黄色のボールを追う少年少女の影が前後左右に踊る。

光の網の中で跳ねるメダカや金魚達も、コーチの鋭い声と指導で育てば〜
やがて日本を代表する逸材となって光る選手になるのかも知れない・・。

ー外の道と区切るクラブ専用の駐車場で見守って待つ父兄が・・
　自販機に落としたコインの音が意外に大きく響いて・・
　辺りは未だ冬の夕方・・5時35分！