【世田谷区成城7−桜並木で】
いつもの通いなれた路の角地がスッポリと無くなって、工事現場の黄土色のフードに囲まれている、富裕層が多く住まう成城のお屋敷街で立派な住宅が取り壊されて、撤去され跡形も無く消えてしまったと云う事なんだ・・。何か足元をすくわれた感じがするが、今迄ここにどんな家屋敷が有ったのか全く思い出せないでいる。
桜並木の老木の大きな枝が造る輪の中に、まるで額装された城を描いた絵画のように美事に納まっている・・この写真の建物。
隣りの住宅が撤去された事でその奥のクリーム色の洋館の側面の姿が明らかにされて、屋上に小窓の付いた半月形のペントハウスの存在も初めて目に出来た。
今迄は北側の道に面した玄関前からしか見えずに知らなかったが、南方向にこんなに奥行きがある深い建物の構造だった事も知った。
建物はどんな気持ちなんだろう〜
私達人間が生活する為に地上に造られた箱物(人が住む)
国を問わずに、山を崩し、森林を消滅させたり、有史以前から繰り返されて来た事〜
破壊と創造の産物・・今は高層ビルや地下住宅も〜社会は常に変化して行くもの・・
立派な邸宅でも、ちっぽけな小屋でも当初から諦めの表情を浮かべているのかな。
ーいつも思う事の一つが人間の記憶の曖昧な事、不確実さ〜
その為に人間はこの世にコンピューターを登場させた・・
これも予想を裏切って作成したファイルが読み出し不可能な状態となり・・
頭かきむしる程の無念さに泣かされた事が有るのだ・・忘却は苦い果実ー
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