並木道の奥へと夏の強烈な日差しを除けながら進んでゆくと〜
街路樹の間から垂直な壁面を見せるコンクリートの家の前に出た。
道に向いた玄関前のスペースには数多くの鉢植えが置かれてある・・
蝉の声がBGMで耳奥にジージ響いても吠える犬も人影も無かった!!
この確かな大きさを構えたコンクリートの立方体は、化粧タイルや陶板を壁面に貼ったりせずに打ちっ放しのいさぎ良いスタイルで、建てられてから10年以上はすでに経過をした落着きとアクの抜けた表情を見せている。
位置的にこの場所は高級住宅地の一角でもあり、桜並木の道筋には新旧の豪邸が建ち並んでいて、各庭内からは保存樹木指定の大木が夏の天空に向う姿が雄大に伸びている。
この家の住人の使い勝手を考慮した設計であるのは勿論の事で,道側に向けてワイドに解放された駐車場をも兼ねた玄関前は広いスペースが取られている。ドアが見える入口上部には庇が張り出してあり、2階のベランダとしての使われ方がされている。
そこには階下から木材で組上げた升目状のトレリスが作られてあって、石造りの建物をソフトにカバーし柔和で和みのある住まいを演出している。
ーただ残念に思うのはトレリスにからむ植物が淋しい状態にあること〜
自分の好みで言えばオールドローズがここに咲いていて欲しいと願う・・ー
【場所】世、成城七丁目サクラ並木
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