[Rappo' Land blog]

喫茶ー王城

もう無くなっているかと・・コマ劇場の通りから曲がると〜
一目でわかる尖塔の屋根が、手前にある公園の落葉した黒い裸木の間から見えて来た。「王城」は大人になって新宿に遊びに来た時に、最初に入った喫茶店だった！！

どうやらカラオケ店として現在は使われているらしい、このタイプの店（建物）は新宿に二三軒は未だあると思う。昭和の中頃には東京の主要な繁華街のある駅前などで、類似した建物が幾つかあったから、同じ建設会社の施行だったのではなかったのか・・
確か田園とか白鳥とかの店名がそうだったと記憶している。

自転車が乗り捨てられたように置かれた公園の角に佇んでいると、すぐ横のラーメン店からの出汁の濃い匂いが流れてくる。この辺りは飲食店の密集した場所だけに反対側からも、焼き肉屋の油臭い匂いも届いてくるし、また何かを茹でる生暖かいミックスした食べ物の味が、風に乗って漂って来る・・・。

尖塔のトンガリを画面に納めようとバックすると「つるかめ食堂」の前だった。
本店は駅西口の思い出横丁の中心にある。経営者の親父さんはアイディアマンで、安くて栄養のある大豆をタップリ使ったソイ丼を発明して、TVにも何度か取りあげられていた。

ー訪ねて世間話などカウンターで話す内に、昔を知る客だとわかると〜
注文したものとは別に、一品サービスが出た・・今も元気だろうか？ー

【場所】新宿

コマの回転が停る日

コマ劇場に関しては何も語る事を持っていない〜
今年の１２月末で、５２年の歴史の幕を閉じると云われても・・
１度も劇場内に入って見た経験の無い自分だから。
歌謡ショウや実演などで、日本各地からの客を集めて来たらしいが〜
残念と云うか幸いと云うか、コマの回転に同調して乗る事は無かった！！

コマの後方にあった風林会館のマンモスキャバレーで「スマイリー小原」のバンド演奏を見たり、ミラノを始めとして周辺にある映画館の、全てのスクリーンで数多くのフィルムを見ている。
酔っぱらった「タコ八郎」がピンク女優とからんで、ステージから落下した深夜劇場などもあった。

新宿に居た数年間はパチンコにはまってしまい、週末の夜〜日曜の朝まで店のハシゴをしていた、コマの界隈で。
朝方はJAZZ屋でマイルス、MJQ、ロリンズ・・を聴いてから山手線の始発に乗って家に帰った。
景品のチョコの食べ過ぎで、初めて歯医者の世話になったのもこの頃。

真夜中の路上でヤクザの喧嘩があった時に停めに入った事もあり・・今思うと危険と思っても、横に情婦を平手打ちするチンピラ達が居たりで，別に何とも感じなかった。

ータバコの煙りと玉打ちの騒音がうるさいパチンコ店のガラス越しに、コマのネオンが映っていた〜深夜に喧嘩する路上からも細い針の月とコマ劇場のシルエットが浮んで見えていたー

【場所】新宿歌舞伎町

新宿はビル看板の曼陀羅図！

ここはJR新宿駅から西武新宿線駅へと渡る信号あたりで、手前にノッペラ〜
と広がる靖国通りのアスファルトの向うには、ビルの集合体がある。
それはあたかも未知なる宗派の大本山のごとくに、黄金の光りを浴びて堂々と・・曼陀羅宮殿か曼陀羅城塞の容貌をして揺るぎ無く構えている！！

凸凹大小のビルの屋上＆壁面に突き刺さる看板の数だけ、夢と欲望と後悔と空漠と悲哀とめくるめく感動があり（これは何だか大作映画の大味な宣伝コピー臭くなった・・）そこを訪ねると、きっと百人百様の求めるモノが待っているのかも知れない。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ー求めよ・・さらば与えられんー

「ファツションブランド・ゲーム＆パチンコ・金融＆ローン会社・土地＆不動産屋・まんが喫茶・カラオケ店・ヘルス＆ホストクラブ・占いの館・薬局・質屋・カメラ屋・マクドナルド・ユニクロ・証券＆銀行・ホテル・麻雀店・金券Shop・元祖とんかつ茶漬け屋・バー＆クラブ・立食い蕎麦店・カレーShop・・」横に裏に地下に未だ々隠れているが〜

〜以上がこの曼陀羅宮殿を構成している絵の具の一色一色となって描かれている。

ー写真右下に歌舞伎町一番地のアーケードが見えるがこの下を潜ると・・ディープな新宿の歓楽街に足を浸す事になる・・ー

【場所】新宿の街角・・

新宿大ガード東

ガード風景好きのマニアは、目の前にこのビックで雄大な眺めに遭遇すると〜
訳も無く或る種の感動を受信して、ガードに向い暫し立ち尽くしてしまう。
この鉄路の上を山手線、中央線、中央本線，埼京線が走行している・・
新宿大ガード下の幅広い舗道を歩くと、黒い天井から時々冬の空がのぞける！！
この新宿大ガード界隈からは、西の郊外へと向って青梅街道がのびて行き〜
ガード東からは、ここを起点に靖国通りがさらに都心部の神田方面に向って行く。

大ガード東側から仰ぎ見る彼方には、新宿駅を取り囲むように立ちはだかる西側の新旧のビル群が、まるで山脈かの様に不動の姿勢で目に映って来るのだ。
この大ガードの深い闇の中を出入りする車輌の流れは、手前の信号で一旦は停まる事はあっても、東西から次々と集まって来る車列は途切れる事が無い。

ーこの場面であと少し待てば、夕陽の中を走る山手線＆中央線の雄姿が見れるだろう〜今右からガード上を渡って来た電車は、一番手前のレール位置だから埼京線と云う事になる・・ー

【場所】新宿駅界隈〜

初冬の思い出横丁

駅前の再開発や新築なったビル等の地下には〜
昭和の横丁を再現した場所が出来たりして・・レトロな違和感と時代錯誤の面白さで、若い人達も興味をもって集まる人気があるようだ。
でも時代を生き抜いて来た本物には、直に触れる怖れがあるのだろうか〜
この思い出横丁には、若い女性達の姿は少ないようだ！！

戦後と云う言葉を昭和の時代が終った頃から耳にしなくなったが、新宿西口のガード沿いの一角には、終戦の直後に各所に発生した通称闇市（その後は大方が消滅している）がこの地に殆ど原形のままに残されている。
この思い出横丁の一帯は、今迄にも１０年毎に何度も取り壊して再開発されるニュースが流れたにもかかわらず、結局はうやむやとなり今に至っている。

現在はXmasのイルミネーションが夢の光彩を見せているサザンテラスが甲州街道沿いに出来ても・・また西口に東京副都心の巨大ビル群が出現した時でさえ・・この思い出横丁だけは多少の改装はされても、飲食店が密集して営業している事には変わりは無い。

路地の入口から奥へと覗くと、この横丁で働く人のバイクが数台置かれてあり、重なり合うトタン屋根の間から初冬の陽が差しこぼれている。

ー横丁が行きあう角を曲がった先の細い路地を、身体を横にしてゆくと〜
新宿西口駅前からの大通りにつながっている・・ー

【場所】新宿駅西口・・

新宿西口のペットShop

ペットShopと云って思い起こすのは、ここ新宿西口の店がある〜
背後をJR山手線が走行するから、ガタガタ音が響いて揺れたりする。
とにかく昔からある、兎に角むかしからあった〜
どれだけ昔かと考えると新宿に住んでいた頃の１９６８〜７２年には、
何度もこのゲージ内の小犬達の鼻を触っていた！！

今日この場所に立つと、横並びの店々のテントは色が失せボケているし・・
店自体も何の店かとも判断不可能な、疲労状態を晒している。

ペットShop前を右へと下ってゆき、暗く湿ったガード下を潜り出れば駅の東側に通じている。低い天井の抜け道は現在でも変わらないが、その当時は（１９７０年前後）全学連の集会や、魂の抜けたフーテン族と、ギターを抱えたフォークゲリラの連中が、出口辺りから駅前路上に集まっていた。

このShopの辺りは大きな変化が見られないが、駅の南口は以前とは全く違った街に変貌して、サザンテラスの彼方には代々木駅前にあるNTTドコモの電波塔が、この位置からも見えている。

ー１９７０年前後の新宿は、沸き立って熱を帯びたような街だった〜
ヘルメット＆ゲバ棒姿の学生達と警官隊のにらみ合いが毎日あったり・・
或る時の新宿駅構内は警官隊で一杯に埋まった中を、一列に歩かされ電車に乗って帰った事があった。この時代の事は語り切れない混沌の連続が毎日だった・・ー

【場所】新宿西口ガード沿い

冬の陽は眩しく猫の眼射る！

寒さも愈々本格的になって来たから〜
太陽からの自然の恵みである暖房は実にありがたい！！

我が家の飼い猫である「空」は２階の四方に向いた窓辺を〜
朝方〜午前〜午後〜夕方と陽光の当たる場を追う旅を・・・
ここ毎日やって暖かく過ごしているのだ。

疑問に思う事があるのは〜飼い主の自分達が食べている物で、当然に猫達にも今まで与えていた物を、この「空」は食べてくれない。飼いはじめた当初からアジやマグロなどの刺身、さらにチクワ＆カマボコなども食べない。以前に飼っていた猫達は、それらが全部とも大好物だったのに・・・。
食べるのは猫缶の何種類かと、キャラット等のペットフードだけの現状なのだ。

ー知人の猫好きさん達に聴いても最近では〜うちの猫ちゃんもそうなんですと答える人が多くなっている。ペット食品業界が仕掛けた、何かの陰謀ではないのかと疑いたくなるのだが・・ー

【場所】自宅アトリエ・・

Xmas、紅葉、煉瓦の家

師走の１０日を数日過ぎてしまったが〜
不景気風が米国、日本、世界各国に吹いて・・
その国を代表する様な大企業までもが、経営の縮小や、
来年の新入社員を取り止める等・・悪いニュースが続出している。

そんな不況とは無縁と思われる、立派な屋敷が建ちならぶ六丁目あたりから〜
バス通りへと出る手前の道は、穏やかで静かな冬の薄日を浴びている。

この通りに煉瓦の家があって、二軒続きの屋根の上には夜空から訪れる〜
サンタを招き入れるのに充分な大きさの、暖炉の煙突が見えている。

クリスマスを迎える、Christmasの文字とツリーやベルなどの装飾はあっても・・
キラキラと光り輝くイルミネーションのコードが見当たらないから、
未だ未だ飾り付ける作業の途中なんだろうと思われる。

レンガの壁面をバックにして、透けるように鮮やかな紅葉の木は花水木なのでは〜
今日の日が沈む頃に、少し強めの風にでも当たれば、全てが地上に散ってしまう儚さだ。

ー自民党の麻生内閣は支持率が下落して、何も決まらずに来年へ先送りの情け無さ〜
自分の生活に於いても、年内にやるべき事はやり終えなければならない時季なのだー

【場所】成城六丁目あたり

祖師谷大蔵十二月の駅

ここは小田急線の祖師谷大蔵の駅前で〜
駅が改築される以前は、改札口を出るとすぐ踏み切りがあった。
駅前に来て、ここにこんな店があってそこに細い路地が・・と云っても、
も早や通じる事はなく、五六年の月日が過ぎ去ってしまっている！！

現在は写真で見るように駅を北に出ると、余裕のある幅を見せる舗道があり、先へとのびる道路も出来ている。
以前はゴチャ々と狭い道で駅前まで商店が押し寄せていたから、祖師谷の駅前踏み切りは遮断機の開閉する度に皆が必死になって渡っていた。
また渡り切れないで、電車が近づいてくる危険ギリギリの事があったりもした・・。

とくに夕暮れ時には、近隣から商店街をめざして買物にやって来る人達で一杯になり、駅の周辺から踏み切りの北側＆南側にかけては人の波が渦を巻いていた。今は北からガード下を潜れば南側に簡単に行ける。こちら側を見ると無秩序に放置された自転車が置かれているが、その昔は自転車も置けない狭さの道だった。

ー小田急線が高架を走るようになってから、次々と踏み切りが無くなっている〜
踏み切りマニアとしては、淋しくもあるが・・安全第一の世の中だから・・ー

【場所】祖師谷大蔵駅前・・

「HOKUO」ベーカリー

イイ色に焼きあがったパン達は、バスケット等に入れられて店の棚に並べられる〜そこは買い物客が集まってくるステージだから・・四方からの暖色のライトを浴びて一層の艶と美味しさ色をプラスされて輝いている！！

パン食い人間は今日ここで・・・
草餅大福パンと焼き立てのマロンデニッシュを買い美味しく頂いた。

「HOKUO」は小田急の沿線に出店しているチェーン店だから、乗り降りする幾つかの駅の近くにあって、もう何度も買物をしている。新宿駅の小田急改札フロアーの洋食＆立食い蕎麦＆おむすび店などが並ぶ中に「HOKUO」があるから寄る事があるが〜場所的な為なのか常に店内は混み合っている・・電車内のように。

千歳船橋駅前にもあるし、下北沢駅の南口にもあったのだが、現在は工事が行われており撤去されて無くなっている。駅の階段を降りた南口駅前には小さな公園があって、待ち合わせて逢ったりする若者達のダベる場になっていた、そんな光景の角にHOKUOがあった。公園も今は無くなり、この冬の空の下に周辺一帯は工事用カバーがされたままだ。

ーこの店は祖師谷大蔵駅を出た直ぐ前のガード下にあるから、人の往来が頻繁だ〜
寒い風の外から〜暖かな店内に輝くパン達に、前を通る人の視線が注がれている・・ー

【場所】祖師谷大蔵・・・