もう無くなっているかと・・コマ劇場の通りから曲がると〜
一目でわかる尖塔の屋根が、手前にある公園の落葉した黒い裸木の間から見えて来た。「王城」は大人になって新宿に遊びに来た時に、最初に入った喫茶店だった!!
どうやらカラオケ店として現在は使われているらしい、このタイプの店(建物)は新宿に二三軒は未だあると思う。昭和の中頃には東京の主要な繁華街のある駅前などで、類似した建物が幾つかあったから、同じ建設会社の施行だったのではなかったのか・・
確か田園とか白鳥とかの店名がそうだったと記憶している。
自転車が乗り捨てられたように置かれた公園の角に佇んでいると、すぐ横のラーメン店からの出汁の濃い匂いが流れてくる。この辺りは飲食店の密集した場所だけに反対側からも、焼き肉屋の油臭い匂いも届いてくるし、また何かを茹でる生暖かいミックスした食べ物の味が、風に乗って漂って来る・・・。
尖塔のトンガリを画面に納めようとバックすると「つるかめ食堂」の前だった。
本店は駅西口の思い出横丁の中心にある。経営者の親父さんはアイディアマンで、安くて栄養のある大豆をタップリ使ったソイ丼を発明して、TVにも何度か取りあげられていた。
ー訪ねて世間話などカウンターで話す内に、昔を知る客だとわかると〜
注文したものとは別に、一品サービスが出た・・今も元気だろうか?ー
【場所】新宿
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