JR中央線の車体は、風を切って四谷〜市ヶ谷の濠の水辺を走ると、お茶の水駅ホームに滑り込んで、聖橋のアーチ下にスッポリとおさまる。
見あげる聖橋のアーチ内壁には、神田川の春の陽光にキラメク水面の波紋が、オパールの原石内に見られる遊色美の如く揺らめいている!!
車内のドア際に立って、窓外の景色を眺める習性は、子供の時のままで今も変わらない。暑くて汗ばむ季節は座る事もあるが、TOKYOの主要な駅を巡る山手線の円環を断ち割って走る、この沿線ラインの眺望を見逃す訳にはゆかない。
ちょうど神田川を渡って丸ノ内線(地下鉄)がスルスルと蛇メタルか長虫のように姿を現わすと、千代田区→文京区の本郷台地へと侵入して行った。
左に見える湯島聖堂から神田川ベリの左岸の木々の緑と建て込んだ家並みの一帯が、晴れた春の青空の下で、何だかボワ〜ッとした表情を浮かべているようだった。
ー開いた停車中のドアからホームの向うに、総武線の乗客達も出発を待っている姿がある〜
両車のドアが閉じて競争して走ると、昌平橋の上で次の秋葉原へ神田駅へと別れて進むー
ここは’〜お茶の水駅ホームに停車する中央線車内から
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