雨あがり、崖に切り込むような急坂を下ると〜
崖と一体化して岩石の如く自然な壁があらわれる、
それはまぎれもなく住居であり、岩石の砦との形容が浮かんだ。
打ち放たれたコンクリートの、苔を帯びた量感は迫力だから・・
崖下の道をゆく者は、思わずその場に佇んでしまう!!
* * *
崖に漂う危険含みのくるり一転する空間に惹かれる。
そんな崖地の自然環境にあえて建つ〜家の、不自然な、造形に、吸い寄せられる。
路上から屋根のテッペンもカメラに納めようと後ずさりすると、
向いの雑木林に踏み入って枝から雨粒がポポポ落ちて来た。
地面が木の根で凸凹する不安定なまま〜濡れたガラス窓のあたりを樹木越しに撮影する。
ガラスの表面は・・寸前に通り過ぎたばかりの雨雲を捉えている・・。
◆岩石の砦はこの崖地で20年以上の歳月を過ごしている〜
その武骨なイメージとは違った暮らしぶりを見せている。
道に面した階下の入口あたりに、穏やかで慎ましい日常がある。◆
ー世田谷区成城4丁目・・ー
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