【世、祖師谷−3】
今から10年ぐらい前の事〜下北沢駅北口にある本屋で、平積みに置かれた新刊書の中にー新建築100ー?の写真集があった。
立ち読みでパラパラ捲ってみたページにこの建物が載っていた〜他に何ページかの建物が記憶に残った・・特別に関心があった訳ではなく時は過ぎた〜まさか現実にその建物に出会うとはその時は思わずに。
■2000年になる少し前に世田ヶ谷の砧図書館が成城から川を越えた祖師谷の地に移転をした。 それから毎月2・3度は新図書館への道を往復する事になった。 そんな或る日・・図書館の近い場所に建っているのを見付けて・・あれ’ここに居たの〜と云う感じの再会だった。
周囲は商店街にも近距離に位置して〜大規模マンションも数多く建ってあり・・瓦屋根の二階に物干が乗り板塀を巡らした、昭和の一般住宅が一帯を埋めている。
■建物自体は「定規とコンパス」で作成しました・・との表情をしている。 南に向けた三角と円の屋根が窓からの陽光を室内にたっぷり吸収する装置として設計されてあり・・玄関のある西側で道からの騒音を考慮して比較的に小さく押さえた窓の分を補っているのでしょう・・。
一般住宅かオフィースなのか知りませんが、建物の壁面や窓をカバーする張り出し屋根などを排除した・・モノトーンで無表情にも見える切り落としたフォルムは・・何度も対面する内に・・品のある可愛さを今は見せている。
ー自分的には・・巨・小・古・新をいとはずに建物の立つ姿を見る事が好きです・・その建つ(土地場所)を含めた人の暮らし生き方が〜時間の流れが私の心を揺らすのですー
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