「並木の書店」

【世、成城−7】

成城学園正門前は深い緑の列が続くイチョウ並木の始発点になっている！
ここに本屋が有る事は以前から認知していたが〜寄った事は一度もない。
カミさんからの情報では、地元の世田ヶ谷の小中学校の教科書の取り扱い店であると云う・・何処からかギンナン独特の強い匂いが漂ってくる。
■本屋の横から裏へと廻ると〜かなり荒廃した建物の様子が見て取れる。
小さなガラス窓がある２階には書籍の倉庫にでもなっているのか、外階段が設けられているが〜登り口から不安な崩れを見せている。
隣家の生け垣では、つるバラが薄暗がりの庭から背を伸ばして・・
頼り無げに秋風に揺れている〜。
■再び学園の正門前に戻ると銀杏並木の道は・・
完全に夜のモードに切り替わっている・・
樹木の間に等間隔で置かれた照明が灯って、彼方へ点々と続いてゆく〜

ー校内からヘルメットを被った作業員がロープと工具を手に姿を現した・・
　並木の暗がりに駐車したワゴン車のドアをバタンと閉めて走り去る〜
　テールランプのオレンジ色が道に尾を引いて流れる〜
　先の信号でウインカーが左へ点滅した・・駅前へ曲がるんだな・・ー