[Rappo' Land blog]

「踏切りの♪が聴こえる」

　

【世田谷区千歳烏山商店街】

久し振りに京王線の千歳烏山へとやって来た〜
3年ぶりか？？いやもっと・・ご無沙汰だったかも知れない！

■日本各地で商店街の衰退が著しいと囁かれているが〜
ここは元気な商店街の代表格とされている・・
確かに駅ビルデパートは建ってないし巨大スーパーも無いが〜
中途半端な午後の時間でも駅の廻りには人出も多く賑わっている。
寂れた街の活性化の手本としてこの街を訪れる各地の団体職員や〜
役人議員が多いそうで、新聞やTVのメディアにも取り上げられている。
ワイドな踏切りの南北に渡って数え切れない大小の店が並んでいる。

■踏切りの近くに地元の老舗の和菓子屋が洋菓子もやっていて〜
レストラン＆カフェーをも併設している。
反対側に渡るとレトロな煉瓦造りの建物が駅裏に通じる角にある〜
下はランジェリーShopで小窓はレースのカーテンで飾られている・・
外階段を上がった2階はレストランの看板が出ていて〜
何やら香辛料の匂いとコーヒーの良い香りが頭上に降って来る。

ー突如・・踏切りが警戒音を鳴らして下りると〜
　新宿から調布・府中方向行きの電車が疾走して来て・・
　商店街を南北に割く、待つ人達は何か余裕の表情を浮かべているー

「07／2、アトリエのQoo'」

1階は店舗の[TEto'TE]・・2階はアトリエとして使用している〜
アトリエから屋根裏へと梯子階段がかけてあり・・
屋根裏倉庫とでも云うのか在庫の品や空き箱を収納してある。

今しがた階段下に掃除機を仕舞いながら本棚の間を覗くと〜
カミさんの仕事机の上にちょこんと乗っているQoo'と目が合った・・。

Qoo'が家に来てもう6年になる、この季節は机の上から西の出窓に出て〜
午後の日差しの中で屋根に飛んで来る鳥に反応して妙な声をあげて・・
ぶるぶる尾を振っていたり、あとは丸くなってまどろんでいる〜

ー昨日は猫好きのK様が来店して店から名前を呼ばれたのに・・
　下に降りずに逆に屋根裏へと一目散に駆け上ってしまった〜
　Qoo'は何故か猫好きの人を敬遠する傾向にあるようだー

「テニスコート冬の光り」

　

日暮れ間もない崖上の道を行くと軽快にポン！ポン！と弾ける音がする〜
覗きに行くとそこはテニスクラブの老舗「成城テニスクラブ」だった。

■ジュニア・テニススクール〜
背の高いコンクリート壁で囲われて内部は覗けない大人のメインコートではなく・・崖を一段下がった凹地に金網と植え込みで仕切られて造られたそこは・・見通しの出来る数面のコートが広がっている。

コート上では気合いのこもった声が飛び交っている〜
高い位置に設置された照明灯から発する光の網がコートの全域に・・
投げ広がって届き、黄色のボールを追う少年少女の影が前後左右に踊る。

光の網の中で跳ねるメダカや金魚達も、コーチの鋭い声と指導で育てば〜
やがて日本を代表する逸材となって光る選手になるのかも知れない・・。

ー外の道と区切るクラブ専用の駐車場で見守って待つ父兄が・・
　自販機に落としたコインの音が意外に大きく響いて・・
　辺りは未だ冬の夕方・・5時35分！

「成城住宅の取り壊し」

【世田谷区成城8丁目】

建替えのために昨年中に立ち退きが完了したブロック棟には鉄板のフェンスが囲われて、立ち入り禁止のボードが貼られていた。

■今年の始めからは内部での取り壊す物音が絶えずしていた〜
一月の終わり頃からは成城郵便局通りと小田急バス通りを越えて・・
当店「手と手」までにも地響きがズン！と感じるようになった。
店の定休日の午後に、揺れが大きいので作業現場に行ってみた〜
ホースで放水しながらクレーン怪獣が唸り声をあげて暴れていた。
水飛沫とコンクリート壁の崩壊する土埃でカスミがかかった状態で〜
周囲には永年積もった生活の塵垢などの何とも嫌な臭気が漂っていた。
フェンス内の四角い住宅が畳まれて地べたに崩落した様子が〜
ダンプカーの出入するスキ間から一瞬覗く事が出来た。

ーこの日は工事作業員の他には誰も現場に居なく・・
　クレーン怪獣が巻き起こす地響きが止まずにつづいて・・
　舞い上がる埃に冬の日が反射してキラリ光ったー

「広小路界隈の事」

　

上野広小路は僕にとっての大都会だった〜

生まれて〜子供時代〜20才までを文京区根津の街で暮らした私には〜
上野駅の近辺は都会ではあっても・・上野の山、西郷さん、アメ横・・
三本立て映画館、呼び込みの声、みやげ物屋、はとバス乗り場、大衆食堂・・と猥雑なエネルギーが渦巻く田舎臭さが漂う都市だった。
一方・・広小路の松坂屋デパートを取り巻く環境は道幅も広く〜
銀行とかのビルや洋品店、時計店、レストラン、赤いテントのCafe'が〜
適当なバランスで配置された見通しの良い直線的な街並で・・
洗練された大人の街の印象がしていた・・。

■松坂屋の本館と南館の間を進むとこの別館が目に入って来る〜
大正か昭和の初期からの時代を潜って来た古武士の風貌をして・・
古色蒼然とした5階建てのビルは、今は消滅した東京駅の丸ビル等と同級生だったのではないかと推察出来る。　ダークな時代色を帯びた外壁面には階段エレベーターの垂直面が屋上へと伸びて、ビルの角はゆるくアールで型取りされてある、そしてビル全体を均等に長方形の窓が嵌っている。
毎回このビルに出会うと目の奥の網膜に優しいタッチで投影される・・

ー東京の街中を都電が走り回っていた頃、丁度この辺に映画館があった〜
　たしか「広小路シネマ」と云う洋画専門館だったと記憶する・・
　学生の身には大人の劇場・・そんな雰囲気のシャレた空気が流れていたー

「保存樹木」

　

　【調布市入間町三丁目あたり】

世田谷区の成城の街を歩いていたり・・
通りを一本渡ったこちらの調布側を歩いていると〜
大きな屋敷の庭から天を突く如くに伸びている・・
大木の雄姿に出喰わす事が何度かあるのです。
近づくと貫禄ある胴まわりに「保存樹木」のプレートが貼られている。

■家の前のバス通りから裏へと1分もゆくとこの大木の屋敷に出る〜
敷地が広大だった以前は「ケヤキ御殿」と呼ばれていたそうで・・
何度か代替わりした現在でも相変わらず大きな家屋敷に変わりはない。
枝先が手指のように放射状に伸び広がるケヤキとは種類が違うのか・・
黒く固まった拳状の箇所から冬の寒空に放電でもしたように伸びている。

ーこれだけの大木から降る落葉は相当な量になるだろう・・
　何故かその時期にこの下の道を歩いていないが〜
　鬱蒼と枝葉が茂った道の陰は何度も踏んでいる・・ー

「帰路を急ぐ！！」

　

今年は暖冬と云われてはいても日が落ちた都会の街は寒いー

ー群馬県の榛名湖では真冬の名物である湖上のワカサギ釣りが〜
　結氷が薄くて危険のため禁止になった〜
　北の札幌では2月から始まる「雪祭り」の呼び物の彫像がピンチと〜
　降雪が少なくベタ雪で苦労しているとTVニュースの報道があったー

■昼に家を出て、上野に寄って〜五反田にと廻って来た・・
西五反田で商品を仕入れる用事を終えると外はもう暗く〜
ビルが運行する巡回バスに乗車して目黒川の橋を渡って・・
明かりの灯るビルで埋まった道を押し合うように駅にと到着する。
駅前からはトコロテン製造の如く人波にギューッと押し込められ〜
圧力で運ばれてホームに乗せられ、次々来る山手線の車両に・・
内と外廻りに振り分けられて老若男女の区別なく何処かへ運ばれて行く。

ー殆どの娘達の手にするケイタイは何処の誰に繋がっているのか〜
　従順なるケイタイ教の信徒のごとくマッチ箱大のモニターを・・
　見つめたまま通り過ぎて行く〜ただ帰路を急ぐだけなのか！！ー