夕方前の時間でも、帰りの小田急線車内はそこそこ混んでいた。
「カワイイから写メを撮ろうか〜」と背後で坊主頭の高校生の声がする〜
きっと他校の可愛い女学生が乗っているのかと思っていた!!
吊り革につかまリ窓外に向けていた視線を車内に振り向けると、乗客達の間から茶色の毛布のような物が床上の見えた。一瞬にしてそれが犬だと分かると、先程の高校生の会話を・・そうだったのかと理解が出来た。
下北沢駅を出発してから、何か乗客達の動きが不自然な様子だったのだ〜。
次の経堂駅で客の多少が入れ替わると、空間が出来てラブラドール犬が伏せの状態で主人の足元で、ちゃんと役目を果たす姿がそこに確かめられた。
ー盲導犬と主人が作る世界に、周囲の乗客達が緊張して見守っているのがわかる〜
座席の乗客の靴先を見ると、どれも皆引き寄せて膝から真下に置かれている・・ー
【場所】小田急線の車内で・・
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