ふり仰ぐ池上線駅

　

ここ五反田駅の西口に抜け出てくると・・いつものように山手線の上に位置する東急池上線の駅舎にしばし視線をふり向ける。
下の山手線ホームから１本のシンプルな階段通路（スロープ）を昇って・・池上線改札口に至るまでの簡素でアンティークな造りに、又々今日も強く惹かれるのだった！！

宝くじ売り場の小旗が風に揺れる駅前は明るく、駅横に数多くの野バトが群れていた線路際の石垣は工事用のフェンスで、先のガード辺り迄もグルリと囲われている。
ベビーカーにそれぞれの赤ん坊をのせた若い二人の女性が押してゆくのは、先年に出現した駅ビルのアトレだろうか、駅に来て買物する光景は以前には無かったのだから人の流れも変化をしていると見た。

池上線の真下にあたる路地は未だ残されている。表通りにあった古くからの商店の列は今では１０階のNewビルに建て替わって・・当り前の顔で眼下の通りを見下ろしている。
日暮れから開店する酒場が、飲食店が、軒を並べる路地からふり仰ぐ池上線の駅舎は、山手線を跨いだ高所で今日も健在だった。

ー・・人も、街も、１０年の月日が過ぎれば変わる・・
２０年が過ぎれば、世の中の全てが変わると言われる〜
そしてNewな人達が、Newな道を歩き、Newな都市を満たすのだ・・ー

ここは’〜JR五反田駅前の街角