国道20号ー甲州街道はJR新宿駅南口から明治通りに向って下降してゆくが〜その街道下には洞窟路とでも呼びたい抜け道があって・・高島屋、紀伊国屋,東急ハンズからサザンテラスにと通じている!!
この地域にデパート等が進出して来る以前の街道下の風景は雑然としており、夜には安酒を飲ませる飲食の屋台が連なって飲んべえ達には魅力があったとしても、一般的には少々いかがわしい地帯と見られていた場所だった。
好きだった直木賞作家の故田中小実昌氏の小説には〜昭和の時代の新宿の街でのあれこれが哀しくも楽しく書かれた作品があり・・このガード周辺の飲食する屋台マーケットでの夜の天使達とのやりとり等が作品の中に登場していた。
ニット帽&ジャンバー姿で通称コミさんと呼ばれていた彼は、牧師の家に生まれ東大卒でありながら〜旅まわりのストリップ一座と生活する等の体験をもった・・日本文壇では不世出の作家でした。
◆晩年のコミさんと地下鉄車内で偶然乗り合わせて〜本郷三丁目で下車する同じ行程を辿った幸運な事があった・・ショルダー鞄を肩に本郷通りを湯島方面へと渡って消えた姿は、絶滅種の小動物のようにも見えた◆
ー新宿南口甲州街道のガード下あたりー
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