[Rappo' Land blog]

「来福亭ー洋食店」

　

【中央区日本橋人形町ー１】

夕食の時刻になった、日本酒が飲める料理屋さんかと見間違えそうな和風の家屋の〜
洋食店「来福亭」さんのガラス戸をあけた・・・
店に入ったすぐ横から二階座敷へとあがる木の階段まわりが永年使い込まれて・・
年月を経た良い顔付きをしている・・今日は階下のテーブル席に座る。

完食した空の皿に盛ってあったメニューは、同行者のハヤシライス、私のオムライスと、追加オーダーした鳥肉野菜サラダ＆メンチコロッケ・・でした。
どれも全てにクドさとコッテリ感を控えた優しい料理の味がして残さずに頂きました。

好きな街に行って、好きな場所や風景に触れる〜
訪れたその場所に溶け込むには、そこで過ごす時間とか、興味の対象を発見するとか、色々とありますが・・一番はその街の中で食事をする事ですね。
味の風土（食材・鮮度・調理・食事形式〜）を自分の身体に咀嚼して取り込む事で・・
場の空気や温度や食感がトータルな記憶として忘れないで鮮明に残るから。

ー地下鉄半蔵門線駅に近いこの通りには、前回に入った「小春軒」もあり〜
　昼の行列が出来る事で有名な鳥料理の「玉ひで」も横並びにあるし・・
　さらに大正時代から続く喫茶店の「快生軒」が右隣りに見えているー

「パンのまつむら」

　

【中央区日本橋人形町−１】

人形町の大通りを曲がって入ると、パンの「まつむら」がすぐに見えてくる〜
さらにもう一本の大通りを越えると巨大なビルが立ち並ぶオフィース街が控えている界隈だ・・・。

でもこの界隈には時代を感じさせる看板建築の商店や、壁面に彫刻と窓ガラスに模様が入ったアンティークな３・４階建ての石造りのビルがあったりする。瓦屋根を乗せた木造住宅の民家も多く墨色に残っていて、２階で物干がお互い向かい合うような行き止まりの袋小路が幾筋もあったりする。

店主のおじさんの「いらっしゃい〜」の声をを受けて、クリームパン・黒糖蒸しパン・
ズンダあんぱん・・を選んで袋に入れてもらい支払を終える。
この店の特色としてサンドイッチに力を入れている、角を曲がったサイドからの入口には「サンドイッチ・パーラー」の看板が掲げてあり、ランチタイムの客層をねらったのでしょう〜オフィース街から来るOL達の人気を集めているそうです・・。

ー古色を帯びた墨色の木造住宅を生かしての改装が最近は流行なのか・・
　幾つかの和食・洋食レストランや立ち飲みバーや酒場などがOPEN〜
　日が暮れて暗さを増したこの街の界隈で夜へ向い輝きを見せているー

「初音ー甘味処」

　

【中央区日本橋人形町−１】

この街に来る迄の途中の道を、缶コーヒー１本を飲んだだけで歩いて来たので〜
席に座って休みたくなり、同行者の希望で「初音」のドアを押した。

人形町通りにあって甘味処では老舗として名を知られるこの店へは、前回はパスして他の店に入ったので今回は１・２年振りの訪問となる。
女店員に〜冷やしじる粉とあん蜜を注文してから、出された熱いお茶を口に含むと汗がスーッと引いて気分がやっと落ち着いた・・・。

日の暮れる迄に少し間がある中途半端な時間で〜先客は食べ終わってもう出て行った。
入口に近い席で店のお女将さんとご近所のおかみさんの３人が、夕食時間迄の息抜きなのか、先程からおしゃべりが止らないで姦しい・・客の迷惑を考えろ”。
店の奥では女店員がポツンとお盆を手にして立っている。味は普通で特色も別に無いに等しいが、一品の値段はしっかり缶コーヒー６・７本分が勘定書に記されてあった。

ー人形町は江戸城下の町すなわち本家本元の下町なのです、だから奥行きは深い〜
かって都電が新宿駅前から来ていたし、銀座と浅草は横並びにつながっていた・・
現在は明治座が１軒ですが芝居・寄席や映画館など庶民の娯楽が盛んだったそうですー

「重盛の人形焼き」

　

【中央区日本橋人形町】

渡って来た隅田川の橋〃と両岸一帯は梅雨の時季でもあり湿度１００パーセントの中にあった・・。時折り降り始める霧の様な小雨に建ち並ぶビル群はモヤッて浮かび下流の橋から先の風景は霞んでおぼろに見えていた。
川から離れて箱崎Jctへと向う高速下を抜け出ると、川の匂いと湿った衣を振り落として林立するビルの街中へと歩いて来た・・そこは１年振りとなる水天宮交差点角だった。

もちろん水天宮が見えるがこちらは「重盛の人形焼き」店前で新大橋通りと人形町通りの交差する角に位置する、人形焼きは東京名物にも数えられる人気の菓子で何だか懐かしい味がする。この場所に来た挨拶とでも云うのか２袋を選んで買い物した。

手焼きで作られた香ばしさとさっぱりとした餡の甘さがお茶受けに合うし、幾つか違う形を口にする楽しみもある〜頭から食べるか割って食べるかどうでも良い事が人それぞれで、性格が出るのかも・・。

ー人形町の街はつかの間のトワイライトタイムを迎える〜
店〃の明かりが路上を行き交う人々の顔を照らしてビルは夜の顔になる、
一足早く細路地や横丁から活気を見せ始めて食欲をくすぐる匂いが漂って来る。
この交差点へは半蔵門線水天宮前下車で誰でもが来る事が出来る〜
東京で生まれ育った私でも小旅行に来た感じがする・・毎回のようにー