【台東区寿町三丁目辺りの路地で〜】
東京の下町〜上野・浅草あたりを歩くと街のアチコチでアロエを見かける〜
表通りの商店前の街路樹の根元に置かれたり、裏路地の家の玄関横にあったりする。
寿町は地下鉄銀座線の田原町駅を出て国際通りを蔵前方面へと南へ向う途中の地域にある、町工場・家内工業・問屋・・と商売する人達が慎ましく住む街なんだ。
適当に街角を曲がって裏通りに入ってゆくと新築のモルタル住宅が2・3軒並んで、玄関前には新車が輝いてあった。その先には4・5階建ての装飾関係の問屋ビル等があって、通りから見えるガラス窓の内部に商品を飾った棚が置かれてあり〜背の高い観葉植物のあるオフィースで書類を作成するOLの姿も素通しに見えている。
その通りの背中合わせに路地の入口があって錆びたトタン屋根と壁を持つ家々で形成されている、角にあった町内の掲示板に先月に終わった祭りのポスターが未だ貼ってあった。
年月を共に耐えて来た共同体でもある下町暮らしの日常では・・毎月ある近くの神社の縁日や、毎年の祭り行事がお互いを確認し合い又人と人とをつないでもいる。
路地にある町工場の内部に人の気配はなく、外に置かれた幾つかの鉢で花が咲いている、開け放した工場内は暗く天井の蛍光灯の明かりで永年使い込まれた機械工具類が油光りで浮かんで見える・・ボール盤・グラインダー・万力のハンドルや回転軸の作動音も止って聴こえて来ない・・この時間。
ー場所柄・・入谷か浅草寺の市で求めた朝顔の鉢植えを捜したが無かった・・
赤・紫・オレンジ色の小花が寄せ集る中に白百合が清楚に小首を伸ばしている〜
日々の忘れない水やりで育てられている愛らしさが慎ましくここに咲いているー
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