何気なく入った墨堤通り裏の小道でこの草喰われの黒い波トタンの古家と出会った。隅田川の東岸に位置するこの地区は激しい戦火を浴びた所だから、この貫禄ある顔付きの古家には当時の記憶を秘めた凄みも感じるのだった!!
経年のサビを含んだ深い黒のトタン壁は暖かみを帯びているから、つる草は根付いたのだろうか〜濃密に茂って上へ先きへと這ってゆき、隣接する建物までもその触手を広げている。
この街を遠い過去の日にバスで数回ばかり通っただけで、永い年月の彼方に忘れていたも同然だった。でも時々は地図で確認する事はあっても今迄この地区に来る目的も理由も機会も皆無であって〜今回スカイツリーの建設中現場を見届けに訪ねて来たが・・懐かしさを感じても思い出の切れ端も掴めない初めての街だった!!
◆草喰われの古家の右後方に風呂屋の煙突が見えたので共に画面の中に取り込もうとしたが〜道幅が狭く不可能なので困ったが反対側の家の間に身を潜り入れて撮影をした・・帰ってから23区詳細地図で見ると「墨田湯」だった◆
ー墨田区吾妻橋2丁目ー
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