« 2007年3 月 | メイン | 2007年5 月 »
【成城駅北口バス通り裏〜商店街】
「四月馬鹿」が去った東京で季節外れの雪・・
都心で霙が降るなど・・知人でも身体の変調をうったえる人がいる〜。
成城駅の近くの横丁にも冷たい風が軒下を吹き抜けて〜
夜の始まりを照らす店々の灯りが、震えてでもいるようにブレて滲み目に映る。
電柱に商店会のボードが出ているバス通り裏の道をゆくと〜
角のバーガーshop、洋品店、酒屋、ブティツク・カラオケが入ったビル、不動産屋、洋品店などの古くからの店舗が多いように見受けられる。
たぶん同じ家主なんだろう四五軒の屋根が連なる店が数年前に閉店している〜
その先に店先の裸電球が道路を照らす、今時は珍しい旧態の魚屋さんがある・・
店主が馴染みのお客さんと元気に会話する声を、横から走って来た車が消して去った。
ー四五軒長屋の真ん中に白い暖簾がかかる間口の狭いトンカツ屋があった・・
一度入ってみたかったんだが、今は板戸が打ち付けられている〜
そして窓も閉じられたまま・・冬の影の中に伏しているー
春のはずなんだがなぁ？？？
東京の都知事選挙は大方の予想どおりに石原慎太郎が勝利〜
110万票の大差をつけて・・第三期目の続投が決定となった。
ここは新宿西口で都庁のビルからも近く、地下ロータリーのタクシー乗り場あたり、円く抜けた上空からの届く光は思ったよりも強くて、石柱横に佇んでケイタイする女の頭部はすっぽりと黒く濃い影の領域に没している。
メモリーカードから読み込んでiPhotoで見ていると、何の脈略も無く「新宿の女」と曲名が浮かんだ・・現代の歌姫と呼ばれる「宇多田ヒカル」の母「藤圭子」が若き日に唄った「うらみ節」と云われた演歌のフレーズが口を突いて出る・・
（私が男になれたなら、私は女を捨てないは、ネオン暮らしの蝶々には〜とつづく・・）切り揃えた黒髪で、じっと直立のスタイルで、低音の声で・・。
東京は石の都ー新宿は石の街ー高層ビル群から〜地下タウン街と〜原石ボード・人造石・流し固めたコンクリート石で隙間無く埋めて出来上がっている。
そんな春の街中を、未だまだサナギの女学生が大声で通る〜孵化して香水を匂わせる蝶女達もブーツの細いヒールで石の床をキックして舞い・・去る。
ー別に聴きたくもないのに耳から入った曲が、何年もの間忘れる事無く刷り込まれているんだ〜勉強して憶えておきたい事は覚えられず忘れてしまうのに？？
どうでも良い事が貯まり過ぎているんだな・・脳内のスパムメールの処理をー
【千代田区九段南4−8−30】
・・どうでしたか〜
私が食べ終ってスプーンを置きカウンターから身を起こしたと同時に、すぐ目の前の厨房で先程からハンディーなフライパンを休まずに振り続けていた・・店のイラストそのままの髭のパク森さんから声をかけられた。
日本では現在、世界各地のいろんな美味しいカレーが食べられている〜
独自な味の追求と研究熱心な事でその名を知ってはいたが、今回初めて訪れる事が出来た・・九段でも市ヶ谷の駅に近い「カレー屋パク森」での事だった。
パク森さん自身が、野菜・フルーツ・スパイスをふんだんに使って納得のいくまで炒めて煮込んだ日本人の口にあうオリジナルで豊かなカレーですと宣言している。
過酷な競技にも例えられるTV番組で「カレー職人チャンピオン」に輝いた人物だ！
■数種類のカレーメニューがあり・・トッピング＆辛さを選ぶ事が出来る。
＊「パク森カレー」この店のおすすめで、丸く平らにセットしたライスにしっかり炒められたドライカレールーが乗り、サイドをぐるりソースが満たされた二刀流を味わえるカレー、さらりと見えて探れる味の仕上がり。
＊「野菜カレー」目の前で素揚げしたオクラ・ポテト・オニオン・カリフラワー・キャベツなどの野菜が盛られ、フルーツ系のジューシーで酸味の効いたカレーで優しくイメージされた爽やかな食後感を体験した・・プチトマトの赤が効果的。
ーこの場所とは知らなかったと云うと・・あぁ以前は市ヶ谷の濠の方で営業していました・・今現在は5店舗（渋谷・大宮・横浜・小田原）ありますが、味を守る為にも以後の出店はしませんと即答された。
外も暗くなった・・若いOL達のグループが賑やかにドアを開けて入って来た〜
又いらして下さいの声に送られて・・それではと店の外へー
【千代田区九段千鳥が淵・・】
お花見と云ってもここ九段のお濠端に桜を見に集る人達は・・
青いビニールシートを拡げてのドンチャン騒ぎや宴会をやる人は皆無だ〜
もしかして千代田区では禁止されているのかも知れない・・キット！！
牛が淵から田安門そして千鳥が淵にと〜桜の花を愛でる老若男女の列が続々と切れ目なく巡礼の如くに繋がって、曇り空の下でも桜に映えて明るくスマイル。
広重の浮世絵にも描かれてあるように江戸時代からの名所で・・その歴史を現代にと咲き続けている〜簡単明瞭な事に・・この季節この場所に足を運ぶだけで、日常は無感動な美意識欠如な人間にも・・桜幻想のページを公平に体験させてくれる有り難いスペース域なんだ！！
己が眼の水晶体を通過した網膜スクリーンに、幾襞にも重なる濃厚な桜万華鏡が展開され・・脳内環境がLSD感覚をも呼び起こして夢幻界に遊ぶ時〜
広重さんと降る花びらの霧の中の真昼に・・酒を飲み城壁を枕にうたた寝をしていた〜目を覚ますと闇夜に九段坂の常夜灯の明かりだけが月と交信していた！！
ー千鳥が淵のベンチ辺りに野良猫が何匹か住み着いている・・
今回もサバ寅とジャム猫が居た、初老のご婦人の膝で甘えた鳴き声で餌に〜
ありついていても、薄く光る目は鋭く次のエサを捜している・・
フェアモント・ホテルのCafe'は今は消えて寄る事は出来ない〜
鍋割り坂のしゃくれた道を大妻の方へとゆく事にする・・ー
九段は富士見坂にある白百合学園の横の道から靖国の木々の緑が見えて来る・・
さらに道を進んで近づき塀が現れる辺りから、焼き鳥の濃厚な匂いが、肌寒い春風に乗って漂って来る〜。駐車場は大型の観光バスで埋まっている〜花見と参拝に日本の各地からの人々が大挙して押し寄せて来ている証拠でしょう・・。
境内にお休み処と看板が掲げられた茶屋では、お土産の菓子類が店頭に種々並べてある・・そこに今一番売れているとの似顔絵のポスターが貼られてある〜よくよく見ると日本の現総理大臣の安倍晋三の「晋ちゃん饅頭」がパッケージされて積み上げてあった。小泉首相の時も中国をはじめアジア諸国が靖国参拝を問題視したが・・ここ最近も又〃安倍首相が参拝するしないの動向に対して、中国の温首相が会見で強い嫌悪感を表明したばかりだ。
その嫌悪の対象となる鳥居・神門・本殿を望める位置で〜家族連れがカップルが焼そば・おでん皿・焼き鳥・ジュースを卓上に並べて食欲と格闘をしている・・。
ー境内を出た靖国通り交差点では交通警官の数が出て・・
信号を渡る花見客を誘導・・その濃紺の立ち姿に花びらが降りかかる〜
信号が変わると車の疾走で路傍に散った無数の花びらが霧状に宙に舞ったー
朝から東京上空は真綿のような薄い雲の膜に覆われていた・・
都内某所での私用を終えてJR飯田橋のホームに降り立ったのが3時を過ぎていた〜
何処かでお茶をと駅西口に出て・・牛込橋から市ヶ谷方面を眺めると・・
お濠には両岸から満開の桜模様の帯が華やかに広がり水面を春色に飾っていた。
外濠通りの信号を渡って神楽坂の和のスイーツ「紀の善」にゆく〜
店内に入ったものの、待ち人がいっぱいだ・・とにかく待ちイスに座ると「20分以上はお待ち下さい！」の女店員の声があり〜さらに店前に並ぶ人で、今回はご婦人達に席を譲ってあきらめる。再開した「不二家」に客が少なかったので、ペコちゃん焼きを買ってお土産にとゆくと〜こちらは予約の注文数を記入して30分ぐらい散策して取りに戻る事になっていた・・ので神楽坂混雑からの逃避を決めた・・。
神楽河岸から牛込橋を越えて警察病院の方面に向う〜
目的は手前左側のビルにある「青森会館」なのだった・・
母の関係で函館・青森には子供の頃からの味の思い出があり〜
ここでしか手に入れられない食品がある〜調味料・魚の干物・海草類・サンマニシンの漬け物・魚介を使った福神漬けのような味よし・・素朴菓子など・・が。
ー最近はスーパーでも似た食品を買えるが・・違うんだなぁ〜
店内は地味で目立つのは唯一津軽凧の武者絵ぐらいなので・・
写真は遠慮して買い物に専念した・・・ー
新宿の大ガード（JRの各線が上を走る）を潜って靖国通りに出る、歌舞伎町へは渡らずにアルタ裏にと曲がった〜この辺りはモア街と呼ばれているそうで知らなかった。そして直ぐに目に飛び込んで来たのがこの壁面3・4階までのモンスターでカラオケ店なのだった・・表通りのアルタではお昼の時間「笑っていいとも」がタモリ司会で毎日続くTV界のモンスター番組と云われている。
このカラオケ店の横路地にロールキャベツの店が昔からある・・よくぞ続いていると思う〜最近は食べに寄ってないが思い出の場所だった。恐らく新宿で一番通ったJAZZの店「DIG」が手前からの階段を上がったテッペン辺りににあったので〜。
崩れた狭い階段を左旋回で上がった2階にバーがあり、その辺りで上から唸るような音が頭上から降って来て誘導され・・左へ上にぐるぐると登り「DIG」のドアを開ける。
煙草の紫煙でかすむ店内、分厚い益子焼のカップで黒いコーヒーを飲む、JBLのスピーカーが鳴らす大音量に頭を叩かれ身体を抱かれて朝まで浸っている・・。
正にモンスター級な作家の、故中上健次＆ビートタケシも対談で「DIG」を語っていた、デビュー作と云える「19才の地図」にこの時代の空気が密閉されて今も生きている・・。
ーJAZZの巨人達・・まさにモンスターの音楽聖人達に魅せられて〜
モンクのピアノから漏れるつぶやき、アートブレーキーのスティツクの作動音、
アルバートアイラーの不連続に唸るサックス、マイルスのペットの透明感・・
ポニー・ヨット・キーヨ・汀・DUGなどの店々を巡礼した時代だったー
【世田谷区祖師谷公園ー鞍橋近く】
桜はやっぱり・・本物に限る・・
早朝に雨が降って〜屋根から首筋に落ちた雫が氷粒のように冷たく感じた！
「ポトマック河畔のSAKURA」
今から95年前に日米友好親善の為に、日本からアメリカへと送られた桜。
ワシントン州のポトマック河畔に植えられた桜が、現在では4000本に増えて今年も日本より早く・・満開を迎えて地元の人達に喜ばれていると〜
NHKのTVニュースが伝えていた。
「里帰りのサクラ」
ポトマック河畔に移植された日本の桜が1990年に故国の日本に戻って来た。
その一部が祖師谷公園の川沿いに移植され毎年美事に咲いて〜訪れる人達を楽しませてくれている・・意外と知らないでいる人が多く・・2年前に私自身も歩いていて立て看板に目がとまり初めて知った・・そんな歴史があった桜とは！！
ー花より団子・・上野の山もいいな・・隅田川も・・井の頭公園も・・千鳥が淵はお堀に映る桜はやはり幻惑される美しさ・・帰りに寄ろう神楽坂の「紀の膳」にー
最近のコメント