[Rappo' Land blog]

夏の終りの雨は激しく

◇アトリエ右窓を夏の終りの雨が激しくたたく〜

昨夜の雨もあがって朝から強い日差しが窓から室内のフロアに射し込み気温も上昇して正午を過ぎても青空に雄大な白い雲が浮かぶ天気だった。
それが３時頃から世田谷〜調布の空域を黒雲が覆ったかと思う間もなくドボボボ・・の雨音で家の周囲を満たされ慌ててガラス窓を閉めに廻った。
（雨粒が付着して曇った窓辺には大きなメキシコ製ガラス器に露草系の紫の植物をギッシリ差している。両サイドには猫の木彫りとインド製しんちゅう鋳物像を置いてある）

◇アトリエ左窓を夏の終りの雨は鋭くたたく〜

今日は近所に不幸があり・・カミさんは昼前のカンカン照りの中を黒服の義父を乗せて車を運転すると、狛江にある寺へと向った。
午後１時に戻り食事をして、夕飯の買物に再び車を走らせて帰宅すると豪雨が追って来た。
（バス通りを見下ろすこの窓辺には夏の間に伸び放題に延びたポトスを無理矢理丸めてバスケットの鉢カバーに納めている。横には長い嘴が特徴のシギの木彫りを配置しているが、落下した時に嘴が折れて補修してある）

ー昨夜の２〜３時頃には断続的に何度も激しい雨が母屋の屋根瓦をたたくから〜
TVの音量をアップして久し振りの「朝まで生テレビ」を見ていたのだ・・ー

【場所】自宅アトリエの窓辺

草の家・家の草

　　　　

　　　　　

住宅の高所で青々とした草が風にそよいでいる〜
地球の温暖化に対する個人的で小さな試みなのか・・・
小さな驚きと見た目の面白さに、ここを通る度に目を惹かれる。
草の名を知らないが気候の変化や病害虫に強い品種らしく〜
膝が埋まる背丈で、馬のたてがみの様に高所でサヤサヤと揺れている！！

もともとこの場所が更地の時を知っていたし、建設が着工して進行する段階も何故か知っていた。建物の骨格全体が出来た頃からは急に減速して、敷地内の地面に土砂の山が幾つも盛られてあった事を覚えている。
それはコンクリートでも無く、モルタルでも無くて、手作業で時間を必要とする土壁（新古建材）だったからなのであろう・・いわゆる左官の仕事。

子供の頃は近くにあった左官屋のバラック倉庫が遊び場だった。
土が固まって汚れた板や棒とハシゴや台が置かれてあり、日本各地の土砂が袋詰めで積んであった。奥にはアフロヘアーのようで色々な海藻類がうずたかく山盛りであり、そのアフロの山に向つてハシゴの上からジャンプする遊びを楽しんでいた。
年寄りの爺さんが鉄の大鍋で海藻をぐっぐっ煮溶かすと、若い男が缶にゴボゴボ満たして土砂と一緒にオート三輪で現場へと運んでゆくのだった。

ー地面から離れた屋上なり庇なりの上の場所に草花を植え育てるには、土なり水なりを人工的に与え続ける必要がある。今は軽くて保水性もあって、根ぐされもしない焼成土が売られているから便利だが・・ー

【場所】世田谷区成城七丁目あたり

08’草喰われの家-6

８月ーAugustーの夏も最後の週を迎えたからか〜
夏のいきおいに翳りが見え始めたようで朝夕涼しく・・・
短パンからロングのGパンになり、Tシャツに長袖シャツを重ね着している！！

今日は夏のはじめ頃に公園へと向う途中に出会った「プミラの家」が気になり〜
観葉植物であるプミラが密生するその家を見に我が家を出た。
バス通りから地元の小学校がある裏道へと曲がると、大型の工事用ダンプが狭い道をふさいでいた。夏休み中だから校舎のメンテナンスの作業をしているらしく、日に焼けたヘルメット姿のおじさんが手旗を振り先へと誘導してくれた。

写真で見るように、外部の塀は繁殖したプミラの葉で埋め尽くされていた。
一見すると何万匹の蜂か昆虫の羽根がビッシリ止まっている図にも見えてくるのだ。
建物の１階の窓辺から軒下にもプミラの葉が勤勉そうに這いのびているが、モルタル壁とは良い感じで艶々として共存している。
塀の内側から女竹のグリーンが真っすぐに一固まりで、清潔そうに延びている。

プミラは一枚一枚くっきりとハート型をした１〜２cm大の常緑の植物で、密に繁る特性がある。街のフラワーShopで観葉植物として手に乗るサイズが￥３００ぐらいで売られている。脚立が見えたので横にゆくと、どうやら延び過ぎたプミラの刈り込みをしていたようで、そこには切り落とされた大量のプミラの枝葉が散乱していた。

ー自宅では白班のプミラと２種類が鉢植えであるが〜
横に置いた大鉢のユッカの枝へと渦巻きながら這い延びてゆき元気だ・・ー

【場所】世田谷区成城九丁目

コンクリートの家

並木道の奥へと夏の強烈な日差しを除けながら進んでゆくと〜
街路樹の間から垂直な壁面を見せるコンクリートの家の前に出た。
道に向いた玄関前のスペースには数多くの鉢植えが置かれてある・・
蝉の声がBGMで耳奥にジージ響いても吠える犬も人影も無かった！！

この確かな大きさを構えたコンクリートの立方体は、化粧タイルや陶板を壁面に貼ったりせずに打ちっ放しのいさぎ良いスタイルで、建てられてから１０年以上はすでに経過をした落着きとアクの抜けた表情を見せている。
位置的にこの場所は高級住宅地の一角でもあり、桜並木の道筋には新旧の豪邸が建ち並んでいて、各庭内からは保存樹木指定の大木が夏の天空に向う姿が雄大に伸びている。

この家の住人の使い勝手を考慮した設計であるのは勿論の事で，道側に向けてワイドに解放された駐車場をも兼ねた玄関前は広いスペースが取られている。ドアが見える入口上部には庇が張り出してあり、２階のベランダとしての使われ方がされている。
そこには階下から木材で組上げた升目状のトレリスが作られてあって、石造りの建物をソフトにカバーし柔和で和みのある住まいを演出している。

ーただ残念に思うのはトレリスにからむ植物が淋しい状態にあること〜
自分の好みで言えばオールドローズがここに咲いていて欲しいと願う・・ー

【場所】世、成城七丁目サクラ並木

坂上の曲り角の木

そう言えばいつもこの道の角あたりは薄暗い印象があった〜
今日あらためてこの場に立つと、サクラの大木が道の上に被さるようにして出来た緑陰のトンネル下を車がしずしずと通過してゆく！！

ここは祖師谷の丘の一方通行の道で、成城地区からは仙川に架かる稲荷山橋を渡って、切り通しの急坂を駆け上がってくると、この木陰の角地に到達する。
坂の片側は造成してまだ比較的Newな住宅が建ち並んでいるが、反対側の一帯はぐるりとフェンスで囲まれた成城初等学校と成城幼稚園が祖師谷の丘の一角を占めている。

■同根異木・・桜の老木は大きく枝をふり出して緑のトンネルを作っているが，その胴体はえぐられたのかかなりの変型を見せており、根元にブロックの支えがしてある。
そして気が付けば根元からもう一本、異種の紅葉の木がからむように伸びているのだ。
夏空の下で春に美事な花を咲かすサクラと、秋を彩るモミジがこの曲り角に仲良く居る。

ーこの二三日は天候が朝・昼・夜と変わり易く、外出は注意を要する〜
青空と曇り空のせめぎ合いで、曇り空が天空の領分を奪取すると雷雨が来襲するー

【場所】世田谷区祖師谷三丁目あたり

08’草喰われの家-5

世田谷区内は迷い道が多くある土地で〜
住宅地から川へと通い慣れた路上で袋小路にはまった・・
その時この家が目の前にありグレー＆ブルーの草喰われ物件として、
シャツターを２度切ってからその場を離れたのだった！！

でもその時の２枚の写真が気に入らずに１０日程過ぎた昨日の事・・
図書館からの帰り道にわざわざ大きく迂回してその場所に向った。
・・・結論を先に言えばその場所に辿り着けなかったのだった。

川へと向うから少し傾斜する道で、雑木林が家々の奥に見えているからこの道に間違いないと確信して、何回か行き来してもこの草喰われの家は見付けられなかった。

後頭部から首のまわりに湧いた汗粒がTシャツの背中をツーと伝って落ちてゆく〜
昼ちかい時間のジリジリ照りつける夏空から「早く家へ帰れ’」と命令されているようで、何故かすなおに捜すのを諦めたのだった。

この家はアトリエ風な造りでアパートなのかも知れないが、三角屋根にボコッと抜けた天窓が面白い造作であったり、ヤツレてバラケタ壁の塗装のグレー＆ブルーの重ね塗りが良い味付けで、その１〜２階へ草が浸蝕して這い伸びていっている。
隣家との間から草が旺盛に繁るのを住人が整理して、道に面した階下の入口や窓ガラスにかかるのをバランス良く取り除いているのだろう・・・。

ーこの馬鹿暑い夏に雑草達は己の生命力を誇示するかのように繁栄をきわめている、
その場所が荒地であれ、又々豪邸の庭であれ・・・ー

【場所】世田谷区成城九丁目

桜並木は静かに夏

夏に元気で居られる人がうらやましく思える〜
雲がムクムク移動する夏空の下で、早朝から地鳴りの様に蝉の声が止まない。
八月二日から甲子園で高校野球の白球を追う熱戦が始まると・・
八月八日から北京オリンピックがメイン会場「鳥の巣」で華々しくOPEN〜
打ちあがる無数の花火、見事な絵巻を展開させる人海戦術の演出は正に中国！！

東京の夏は人々が移動する季節とも言われて，海や山へ避暑に出掛ける人達や・・
日本国内に限らずに、家族で海外旅行する人達も多くいたりする。
これから故郷の北国へと一週間ばかり帰ってくると言う知人もいる。

東京生まれの自分は帰る故郷はないし、と言っても避暑に出掛ける予定も無い・・。
今日も今日とて自転車に乗って外出する、住宅街を南北に貫く２本のバス通りを越えて〜
横切ると人影もまばらな成城の桜並木にスベリ込んだ。

並木の四つ角で、上品な顔付きのアフガンハウンドを連れて散歩する日傘をさした御婦人とすれちがうが顔は見えない。街路樹のサクラは老木で保護用の腹巻きをされている。
静かで、風も吹かず、物音もせずに、まるで水中に漂っているかの様で〜
無重力の中を、ペダルに乗せた足で漕ぐと、ゆっくり泳いで、進んでゆく。

ー自宅の小さな庭のスペースでブラックベリーが数十個の実をつけた〜口に含むと甘酸っぱい夏の強烈な味がする。今年は茗荷も幾つか収穫できて味わう事が出来た〜冷や奴と素麺の薬味にぴったりの夏の味覚で好きだ・・ー

【場所】世田谷区成城六丁目

猫の空（クゥー）

　　　　　

今年の夏を生きぬく猫さん達は大変だ〜
頭から尻っぽの先まで毛皮を着ているから・・・
だから少しでも快適に居られる場所を捜している！！

我が家で共に暮らす空はクーラーの効いた店の黒い棚の上で、鉄の鳥カゴで身を隠し、
ガラス窓越しに外を通る車や人達を眺めている。
また店から２階へと上がる鉄階段の途中で冷えた鉄板にべったり身を預けていたりする。

猫の気持ちは分からない・・・早朝からガンガン熱くなり、ピザでも焼けそうなオーブンレンジ状態の屋根裏に入り込んで、長時間も居たりする。
また姿が見えずにどこに居るのかなと思っていると、今はあまり使わなくなった・・
Mac Performaのデスク裏から出てくる、そこは狭く不安定で各種のコードが重なった鳥の巣の様で、風も通らない場所なのだ。
今年で９０回を迎えた高校野球の甲子園大会をTV観戦しているソファー下に潜っていて、
音も無くヌーッと寝起きの不機嫌な顔で出現したりもする。

ーもう一つ猫の気持ちがわからないのは、２階のアトリエの出窓は日が当たるので、
竹スダレを立て更に二重のカーテンを閉めて、熱を断ち切る工夫をしているが・・
午後３時頃になると、猫の空はそこに入って行き夕方まで眠っている？？？ー

【場所】craft/salon [teto'te] Seijo'

突然の雨

　　　　　

近年の都会では温暖化の影響による、短時間に雨が集中して降る〜
｢ゲリラ豪雨」と呼ぶ突然の雨の被害が続出している。
天然の涼雨を望むやわな気持ちを、雷鳴と豪雨が出現して・・・
瞬時に暴れて無惨に打ち砕くと去って行き、再び日差しの街に戻る！！

八月五日の昨日は、午前中から都内の各所で発生する集中豪雨のニュースが流れていた。
でも調布＆成城の上空は分厚い雲の間から街に日が差して明るく、雨の予想は見えずにいつもの厳しい暑さに変わりはなかった。

昼食を終えて１時を過ぎると雷鳴が遠く近くで轟いて、暗雲が動き始めると急に大粒の雨がバシャーツと落ちて来て、家の周囲は雨音で満たされた。
駅へと客を乗せて急ぐタクシーも、現場へと向うコンクリートミキサー車も水中を泳ぐようにして、車体全体から飛沫を辺りに散らして疾走してゆく。

大粒の雨が太い筋となり出窓のガラスを流れるから、店内から見る外の風景が歪んで映る。
雨にかすむバス停に立ちビニール傘で身を守る若い男もお手あげ状態で、斜めにかけたバッグと共に豪雨を浴びている。車道のアスファルトには水の流れが出来ていて、強くぶつかる雨と、飛び散るしぶきが乱反射してまるで発光しているように明るい。

ー窓辺に置かれたガラス瓶と、鉢植えのパキラの葉が透けてキレイだ〜
先月の豪雨の時には、男女五人が店の玄関前で雨宿りをしていた・・ー

【場所】調布市＆成城

緑の公園へ

八月になってからのTVでは、近づいた北京オリンピックの話題で持ち切りだ。
天候は晴れて猛暑の日が続いていても、ここ二三日は雲が街の上を覆おって暗くなったりしても、ほんの少しだけポッリ々の雨しか落ちて来ない。
雨の一降りによる、天然の涼を求める気持ちに欲求不満を倍加させる結果となる〜そこで広い緑の公園にゆこうと家を出た！！

公園へ行くまでの順路として、まず近くの郵便局で振り込みをする為に寄るとATMが置かれた入口は強冷房で寒い程だった。局を出てから巨大クレーンが数台唸りをあげて作動するマンションの建設現場を素早く通り抜ける。そして周囲を桜並木と石垣で構築した水路の流れる超高級な老人ホームの横道からバス通りに出ると、反対側へと渡ってテニスクラブの角を曲がり裏道から公園方向に歩を進めてゆく。

仙川の流れに架かる鞍橋の袂から祖師谷公園に入る辺りは、サクラの枝が広がって大きな影の一帯が出来ている。園内に入り雑木林に囲まれた草の丘の中央へと一歩踏み出す足元は予想外に深く、雑草がからんで捉えられ歩きづらい程だった。
夏は雑草の生育が早く、管理する手が追いつかないのかも知れない。
それでもかき分けて進み、丘の上に立って見渡す風景は、夏の蒸し暑さを忘れる気持ち良さだった。

ー園内は子供達の姿も少なく、犬を連れて散歩する人の数もまばらだった〜
夏休みで皆どこかへ行ったのか、または暑くなる前の早朝に来ているのかなと思ったー

【場所】世田谷区上祖師谷四丁目