[Rappo' Land blog]

おかちまちの雨

JR御徒町駅南口改札をぬけて〜
深くうす暗いガード下から見上げる空は・・
雨雲に占領されていて街はその下にウエットな顔でいる。
鞄から取り出した折り畳み傘をバッとひろげると、
濡れた街路に踏み出した！！

どちらかと言うと雨の日に出歩く事は苦手としているが、街中の二三の店々を巡る道筋も人は当然の如く往来しており、昭和通りの信号を越えるべく進むと高速道路下の歩道では、多くの傘の波がぶつかり合いながらも向う側へと渡ってゆく・・。

「多慶屋」の薬局ビルに寄って、目薬を３種類とサプリメント等をまとめ買いすると、買い物客が行き来交う裏通りに抜け出る。小雨降るビルの谷間の細い道を、春日通り角にある食品館ビルに向って行く。

タケヤの本館のビルは普段でも多くの買い物客で混み合うのだから、こんな雨の日は遠慮すべきだったが、とにかく超混雑の店内を巡ると手早く買物を終えて店の外に出て来た。

店前では日除けのテントがこの日は雨除けのテントになり、入口周辺のワゴンに積まれた商品を手に取る人達と、店内から出て来た人とがゴチャ々となって揉み合いの様相を呈していた。

ーテントから雨の雫が白くこぼれ落ちる舗道からは〜
目の前にある仲御徒町駅（日比谷線）へはトンと一足飛びでゆける・・ー

ここは’〜地下鉄仲御徒町近くの昭和通り・・

09'7,流れる写真

びっしりと乗客を積み込んだ車輌のガラス窓は〜
じっとりと湿気を吸い水の皮膜が出来たように濁る・・
写真はそのニゴリ色の彼方に現れる沿線の街を通り過ぎる、
その一瞬間の情景を捉えようとねらった！！

市ヶ谷見付けあたりのお濠端の水面は〜

七月の空虚でグレーな梅雨空を映して歪み・・

レールの響きで小皺を寄せる。

水道橋駅から後楽園の巨大な鉄骨遊具が見える〜

懐かしいと個人的に感じる景色の中で・・

車の列と人々が右往左往する。

神田＆秋葉原駅間を走る山手線からは〜

ビルの狭間でチラリ見える神田川の流れの先に・・

万世橋のアーチが幻の如くに出没する。

ー良い事も悪い事でも何かと話題になるアキバの街の今は〜
駅に山手線が停まると乗降客の国際色ゆたかな言葉がホーム上を流れて・・
アキバの街の路地やガード下などの隅々にまで伝染してゆくー

これは’〜中央線＆山手線の車窓から

小雨の神田駅

東京の数ある駅の中で気が楽と云うか〜また来たよっ’と声をかけたくなる駅の一つが神田駅。
この日も新宿駅から中央線で、窓外に小雨のけむる新宿御苑、神宮の森、市ヶ谷濠の景色を見つつ、四谷駅、お茶の水駅、神田駅と辿って来た！！

山手線ホームに上がってくると、小雨がパララ生暖かい風とからまり合いながら吹き付けてくる。向いのホームに青い帽子とゴム長靴の四五才ぐらいの坊やが、手荷物を抱えた母親と電車が来るのを待っているが、目線の先は二人とも東京駅へと向っている。

サラリーマンの男性二人は雨で濡れた足元を気にしながら、今日これからゆく訪問先での事を打ち合わせでもしているようだ・・ホームの黄色い線から先が濡れて光っている。
ホームの左で一人たたずむ中年女性は巻いた傘を手にして、くるぶしまでのレインコートを羽織ってホームの上から、西口駅前の雑多な店々の光景を眺める後ろ姿がある。

ー乗り換えで駅の構内を通るとき、階段口から昔のままの改札口が見えた〜
外の街から急ぎ来る人、誰かを待つ女性もいる、大きな柱に南口、西口とあり・・
地下鉄銀座線は北口へ・・の案内が記されてあった・・ー

ここは’〜JR神田駅ホームです

お茶屋坂

昔から高低差のある斜面（自然に近い）を崖と呼ぶのだろう〜
人はこの最短距離を往来する為に崖を切り開いて切り通し坂を造り、
日常生活にこの坂を利用し役立てて現在に至っている！！

ここ成城に「お茶屋坂」なる魅力的な、一直線に下降する坂がある。
崖地を切り開き両サイドを石垣で構築したこの坂は、お互いがすれ違うだけでいっぱいの細く急な勾配でも、思い切った小気味の良さを感じる坂だ・・。

今は成城三丁目の明正小学校の西側にある細くつづくこの急坂は、江戸の昔からあったそうで、それは坂の上に喜多見重勝（地主か村長）の茶室があった事から「お茶屋坂」と名が付けられて、今でもその時のままに呼ばれている。

やがて午後の下校時になると、黄色の帽子をかぶりランドセル姿の子供達が、元気のバロメーターの様に先を争ってこのお茶屋坂を駆け下りてゆく、少々危なっかしく思える情景が毎日のようにある。

ー鉄製の手摺が下まで設置されてあるその上を、バランス良くおりてゆく猛者がいる〜
そのガキ大将の黄色い帽子が小さな点となり、下の道に到達するのを見届けた・・ー

ここは’〜世田谷区成城三丁目〜喜多見へ

成城三丁目なかんだの坂

七月の梅雨の最中の晴れ間に崖沿いの道をくると〜
明正小学校の近くに広がる「成城三丁目緑地」では・・
整地が行き届いたのか、以前よりクリーンな印象を受けた！！

この樹木の深い緑地内を下方へと降りて通る「なかんだの坂」がある。この時季はいつもよりも一層と潤いのある森林浴を体験できるここは、国分寺崖線の地帯なのです。
成城の街は１〜９丁目まであって、小田急線の駅から西に位置する３＆４丁目は樹木が緑濃く繁る崖地となっている・・。

国分寺崖線は地下層に良質の水を含む関東ローム層があるがその証拠には、付かず離れずそばには野川の流れが伴走している事からも分かると思う。

「なかんだの坂」上の崖に立って樹々の切れ目から眺めると、眼下に喜多見の市街が見渡せて、その先をゆけば多摩川が横たわっている筈であり、晴れた早朝には大山や丹沢の峰々の彼方に富士の姿が見られるだろう。
今は真近に林野庁（この地域を管轄する）の建物が木々の間から見える。

ー「なかんだの坂」を下りると世田谷通り＆野川が近くのある〜
「なかんだの坂」を上がるにも下りるにも、急がずゆっくりと深い木々の緑を味わいながら登り降りする事をオススメする・・・ー

ここは’〜世田谷区成城三丁目の崖地

青磁の佇まい

まるで古陶の青磁を思えわせるような佇まいの邸宅が・・
世田谷の風景百選と記された「桜とモミジの並木道」にあった。
木々の間に建つあまりにも静かなその佇まいに〜
見過ごしそうになりながらも足が止まったのは・・・
やはり冷たく照りを見せる磁器タイルの艶やかな温もりを、
自分の中の何かが感応したからなのだ！！

陶磁器の家とは言っても、直ぐに思い浮かぶようなジオラマの世界のミニチュアとは違って、実寸（人が住み暮らす空間）の邸宅なのです。

この家用にと特注して焼かれた陶板タイルなのでしょうか〜玄関左の円柱は濡れたような水色のブルー、右には２階の２つの窓辺をつなぐテラスへとの壁面を埋める一枚一枚は、淡い青緑が何とも瑞々しい煌めきだ・・。

建築としては古風でモダンな面影を見せる円窓があったりするが、保存樹木の道から石段を数段あがった玄関の面構えは、乱調の無い風格を感じる佇まいだ。

ーこの家は全体に古風な年令を受けるのだが，２階テラスの鉄飾りは新しいようだし〜
並木道に向いた壁面タイルは、焼成されて間もない新しさの香りがするのだ・・
と言う事は最近にリニューアルが行われたと見るべきなのか・・ー

ここは’〜世田谷区成城−３桜とモミジの並木道

Yellow House & Harley

そこは薄暗い小道の入口に白い石柱があって〜
「桜とモミジの並木」と金属のプレートがセットしてあった。
小道の両側から桜とモミジの枝葉が頭上にトンネルを形成しており、
先へと抜け出るとサーッと空が明るく広がる場所となった。
遠くを見晴らす崖っぷちにクロームイエローの家があり、
静かに光るバイクがあった！！

左にある背の高い桜の古木は景観の為に枝が切り払われたのだろう〜
棒状となった箇所から若緑の枝葉がスルーとのびて崖の風に震えてる。

真っすぐに進んだ見晴し崖の降り口から、鉄柵フェンスを越して庭内へのアプローチもあるが、Yellow Houseの住居に目を向ければ、バイクの停まる右へと石段を下りると、街路灯タイプの照明を印象的に使った正面玄関口となる。

HARLEY-DAVIDSON；バイクのシルエットからそうだと思ったが、斜め後方から見えるガソリンタンクがハーレー伝統の涙のカタチをしているし、２段のネームもHarley〜と読めるようだ・・。

ー「ハーレーダビッドソン昭和の森」JR青梅線昭島駅の近くに、国内最大級のハーレーの展示Shopがあると、最近のMONOマガジン誌に記事があって知った。
１０数年前に何度も行った昭島にあるとは知らなかった・・ー

ここは’〜世田谷区成城−３丁目

ヒマラヤスギ奥の洋館

とにかくビッグな木がある〜
横の電柱は子供サイズに見えている・・
ヒマラヤスギだろうか２０メートルの高さは楽にある、入口の石柱の上に素焼鉢がのって、ピンクのベコニアが咲きこぼれている。
石柱には居住者＆オフィース名を手描きしたボードが数枚出ており、足元に竜のヒゲのモシャ々と大型のアイビーが植っている！！

不動橋通りのこの路上からは、何の遮るゲートもなく全くフリーゾーンに見えているが、地面には境界としてなのだろうレンガのタイルが帯状に敷かれてある。その先は両側を樹木の緑が奥まで、外来の人を迎えでもするように立ち並んでいる。
奥に二三台の車が停まっているのが見えるが、さらに先へ向ける目線には瀟洒な洋館の側面が一部だけ見えるのみ・・でも優雅な空間を予想させるには充分だ。

ヒマラヤスギは「杉」と名前がつくがマツ科に分類される２0〜３0メートルを越す大木の常緑針葉樹であり、庭園や街路樹として植えられる高木で遠くからでも目に入って来る。
原産地はヒマラヤ〜アフガニスタン地方の１０００メートル以上の高地にあり、樹皮は灰褐色の鱗状をしていて濃厚な樹液は色々と活用されている。

ー実は自宅にも１０数年前まで、店の駐車場入口にヒマラヤスギはあったのだ〜
１０数メートルの高さだったが、裏道へ抜ける道路の拡張工事が持ち上がり・・
近隣同志の付き合いで義父の判断で切断し撤去した・・残念だったがー

ここは’〜世田谷区成城−２不動橋の通り

キムタクが見てる’

住宅街からバスが走る道に出るとキムタクと目が合ったが・・それはSECOM（警備保障）の建物に大きく貼られた写真なのだった。
小田急線の成城駅南口から世田谷通り方面へと行く道で、沿道には幾つかの学校があるからこの時間は下校する学生達が、見上げたり振り向いたりして通ってゆく！！

ここは駅からは勿論の事に、他の成城地区からやって来る数本の道が重なる場所であり、ここを行き交う幾多の車＆人達も、ここで写真のキムタクの視線に見られ又はそれを見返してゆく・・。

「セコム、してますか？」との同社のTV CMでも出演するキムタク（木村拓哉）は、日本の今の時代を代表する二枚目スターの人気者だから、学生達はたとえ写真でもイケメンとの対面に照れるのか、ふざけ合いながら駅へ向ってゆく。

マイケル・ジャクソンが死去してから一週間がすぎた〜マイケルに関する様々な報道が流れあふれ続けているが、マイケルが来日した時にSMAPの番組に出ていたのだ。
先夜その再放送を見たら、キムタクや中居とスマップの皆が知らされてなく、突然現れたマイケルを見て信じられずに、偽物のドッキリかとしばし茫然とした場面がとても面白かった。

ー世界的なスーパースターの輝きも、その消え去るシーンは一瞬に訪れる〜
全く無関係な他人であっても哀しみの情が湧くのは何故なのか・・
それは、同じ地球に同時代に存在していた、生き物としての感情なのか・・合掌ー

ここは’〜世田谷区成城ー２

白い塀の家

崖上の道沿いに建つ大きな屋敷を、白い塀がぐるり囲んでいる。
庭内の樹木が濃密に繁るから、枝葉の間からしかこの２階屋を伺う事はできないが、屋根や壁の一部は見えてはいても、窓は重なる枝葉の奥でキラリ反射するガラスの輝きで知るのみだ！！

注目したのはこの白い塀の風穴に飾られた数多くのグリーンと花が・・
揺れてなびく風情にたまたま出会ったからなのだった。

路上に届くまでのびるのは斑入りのつる草で、まるで命ある生き物の長毛の様にサラサラ揺れている。つる草の間で強いピンク色に咲く花は、ペチュニアだろうかバランスを取って配置されている。

ここで気付いたのはグリーンが飾られた所は風穴ではなく、この白い塀はガーディニングを目的として最初から考慮されたのであり、植え込みのポイント箇所も計算して造られたのであって・・庭を換気する為の風穴はちゃんと路面近くにブロックを使ってある。

ー白い塀沿いに左角を曲がると崖下へと向う坂の入口で、横からの駐車場口が見える。
この坂は突き当たりまで数軒の家があるが、袋小路で抜け道は無いので御用心！！ー

ここは’〜調布市入間町ー３の崖上沿い